今年の夏の日本の全原発停止に向けた日本経済への悪影響を示唆する記事が、
ブルームバーグから発表されました(記事は後述)。
色々な分析があると思う。様々な影響があると思う。
だけど、危機だからという理由だけで、目先の利益にとらわれて、
曖昧なまま原発を再稼働するようなことは どうか しないでほしい。
イル....、ロス...。様々な陰謀説も飛び交い、良く分からないけれど、
日本独自の手法で新たな未来への一歩を見出していただけないものだろうか...
利権などで日の目を浴びることのできない技術,あともう一歩の技術が
日本には沢山あるようです。
希望があれば、国民だって我慢すると思う。多分、きっと。
これこそ、がんばろう日本! 日本の政治家!
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原題: 全原発が停まる夏、日本経済に暗い影-海外移転加速か
掲載サイト :ブルームバーグ(bloomberg.co.jp) 更新日時:2012/02/29 12:55 JST
(以下、記事引用)
2月29日(ブルームバーグ):債務危機で揺れる欧州に比べ、日本経済は回復の足取りがしっかりしてきたが、原子力発電所54基全てが止まる今年の夏に向けて西日本を中心に暗い影が投げ掛けられている。
日本経済の約20%を占める関西地区では先週、稼働中の原発がゼロになった。昨年3月11日の東日本大震災後の電力不足を何とか切り抜けてきたが、関西電力によると、原発の再稼働がなければ電力供給は夏の最需要期に最大で25%足りなくなる。
電力不足はコスト高につながり、稼働時間帯の変更を迫られるメーカーの海外移転の口実になる。円は対ドルで過去5年間に47%も高くなっており、日産自動車やパナソニックは工場の一部を海外に移転した。
富士通総研のシニアエコノミスト、マルティン・シュルツ氏は「円高や内需の縮小にエネルギーコストの上昇が加わり、鉄鋼から主要メーカーまで重くのしかかっている。生産拠点を海外に移転する理由が増えた」と指摘した。
東京電力・福島第一原発のメルトダウン以降、稼働している原発は54基中2基。それも4月下旬までには定期点検に入り、稼働原発はゼロになる。大震災前の日本の発電の原発依存度は約30%だった。
日本エネルギー経済研究所は昨年12月、全国的に節電が実施された場合、鉱工業生産の抑制、投資縮小、輸出減などで2012年度の国内総生産(GDP)成長率は1.8ポイント押し下げられ0.1%になるとの見通しを示した。
住友電気工業は電力不足対策として発電機などに50億円を投資する計画。松本正義社長は、60億-70億円かければベトナムに工場が建設できて利益が上がるとし、生産拠点の海外移転について、もちろん選択肢として検討していると述べた。
パナソニックは昨年11月、マレーシアに太陽電池工場を建設する計画を発表した。日産自は円高を理由に10年3月にコンパクトカー「マーチ」の生産を日本からタイに移転した。
ストレステスト
関電の原発11基は全て稼働を停止している。4月に稼働できる原発が2基あるが、ストレステストを通過しても地元の了解がなければ政府は再稼働を承認しない。
4日付産経新聞によると、原子炉が立地している29の地方自治体のうち再稼働を認めているのはわずかに3自治体。24自治体は未定で、2自治体は反対している。
丸一鋼管は昨年、稼働日をずらして10%の節電を達成したが、今夏は一段と厳しくなるとし、他の場所への生産移転も検討しているという。