※ 武甲山に登る(1:上り編) の続きです
一の鳥居から登り続けて、2時間10分。
目の前に空が見える広場に初めて出ました。
山頂はあちら
山頂はどこ? 神社はどこ? もう登りたくない。歩きたくない。。。(笑)
目の前の広場では登山客が思い思いの場所に座り、食事をしながら団欒中。
でも木々が茂って、神社も 山頂らしきものも見えない。
武甲山の山頂部には 御嶽神社があります。
今回の登山の目的の一つが、この御嶽神社への参拝です。
とりあえず、矢印の方向に歩いていくと、直ぐ見えた!あった!
■御嶽神社
神社は木々に隠れていただけでした。
やっと着きました、御嶽神社。 ここまでの道のりは長かった~。
無事に着いて良かった。 早速、お礼のご挨拶をいたしましょう。
鳥居をくぐると 石碑と「五十二丁目」 と彫られた丁目石がありまして、
これが最終地点です。
参拝を済ませた今は、ともかくどこかに座りたい(笑)。おなかもペコペコ。
今は空気感を感じる集中力や体力が ほとんど無しです(笑)。
神社の裏に椅子の代わりとなる コンクリートブロックを見つけ、
そこでしばしの休憩。
ヤマザキのランチパックと、m&mチョコレート でカロリー補給。
そして、汗が引いた頃、ここの空気感に気付きました。
ここの空気感は、
まるでゴールデンレトリバー(中年以上)みたい(笑)。
優しくて穏やかで、温かくて気立ての良い、安心しきった空気感。
人の傍らに静かにそっと寄り添うような、落ち着いた空気感。
荒々しさが無く、人を信じ切っているような穏やか~なお犬様(?)。
その空気感が鳥居の内側だけでなく、
鳥居の外の広場にも 神社の裏側にも 広がっていて。
それはまるで、沢山のゴールデンレトリバーがそれぞれ登山客に寄り添っているような、優しい優しい時間が流れていました。
この空間、素敵だわ~。。。
三峯神社の空気感は、優しいけど野性味ある鷹揚なお犬様。
宝登山神社の空気感は、軽く清々しく優しい感じのお犬様。
お犬様、と一言で言っても 祀られる場所によってこんなに印象が違うというのが驚きです。
晩秋の寒い時期にもう一度参拝して、この空気感を確認してみたいと思いました。
ところで、こちらのご祭神はどなたでしたっけ??お犬様で良いのかしら?
そういえば、山頂付近に御嶽神社の由緒書きのような看板は見当たりません。
帰宅して調べてみても、一目瞭然で記されているサイトが無い。。。
この地方には、
武甲山には 日本武尊が自らの甲(かぶと)をこの山の岩室に奉納した
という伝説があり。
どうやら、ご祭神は
・ 日本武尊/倭健命(やまとたける)
・ 男大述尊(おほどのすめらみこと)
※[別称]継体天皇(けいたいてんのう)
・ 広国押武金日天皇(ひろくにおしたけかなひのすめらみこと)
※[別称]安閑天皇(あんかんてんのう)
で落ち着きそうですが、なんとも記述が明確でない。
調べていると、
武甲山の龍神(男神)と秩父神社の妙見様(女神)が一年に一度
逢引きをするのが秩父の夜祭。
なんて話も沢山出てくるし。
更には秩父地方にある
お犬様信仰
の話も出てくる。
果たして。。。
御嶽神社 奥宮
神社の裏側にはお社が4つ ありました。
一番手前に赤い祠。その隣に更に2つの祠。
更にその奥に御嶽神社 奥宮の祠がありました。写真撮らないでねー、ということでしたので写真無しですが、他の3つの祠より少し大きめの素朴な祠でした。
手前 3つの祠にお祀りされている神様は、パッと見では分かりませんでした。
■開発で、神社を移動する?
昔の御嶽神社は武甲山の頂上にあったそうです。
山頂付近には、かつて、蔵王権現社・熊野権現社・大通両権現社やその末社などが所々に鎮座していて、蔵王権現社が本社とされ、明治初期には御嶽神社と改称された。
(引用元:横瀬町観光Webサイト
http://www.yokoze.org/bunkazai/gokoku_kyuden/)
その頂上を削ることになり、御嶽神社は今に位置に移動されたそうです。
北側はセメントの原料となる石灰岩が占めており、安全性に配慮して石灰岩を採掘する為には頂上から削る必要があり、御嶽神社を現在の位置に移動したのだそうです。
そして、上図の点線部の石灰が削り取られたのでありました。
なーんて書くと、「憎きっ! セメント会社」 と言いたくもなりますが、
様々な背景で現在があり、地元住民も承諾済みのこと。
それに、そのセメントのお陰で、現在の東京,日本があるのかもしれないし。
一側面から判断できることではないのであります。。。
今も採掘は続いており、12時半に発破(はっぱ)が行われています。
この発破。相当 揺れます。
私、知らずにその時、御嶽神社のコンクリート片の上に座っておりまして。
グラグラ揺れて震度3 か 震度4 の地震だと思いました。
その割には、他の登山客は平然としていたんです。
今思うと、皆さん、慣れっこなのかもしれません。
ちなみに、今は山の中にトンネルが掘られていて車が走れるそうでして。
秩父石灰工業株式会社のサイトからお借りしました。
http://www.titi-lime.co.jp/Factory/Bukou.html
山頂の御嶽神社で祀り事がある際は、
神主さんが車で頂上付近まで行くとか行かないとか(笑)。
この神主さんは、諏訪から来た守屋族の子孫だという話もありまして。
なぜ、守屋族が神主を務めているのか。曰くが有りそうな 無さそうな(笑)。
武甲山は、そして御嶽神社は、
なんともミステリアスで奥深い場所なのでありました
昔の武甲山(採掘が始まる前の様子)
秩父ロータリークラブのサイトからお借りしました。
http://www.chichibu-rc.jp/chichibu/chichibu.html
最近の武甲山
ぶら~り横瀬のサイトからお借りしました。
http://www.yokoze.org/2013/05/2650/
手前の斜面が本来の山の斜面。奥の白い斜面は削った斜面。
武甲山、由緒書き
よろしければ お読みください。
最後に
武甲山 御嶽神社 里宮 という神社も 横瀬町にはあるそうです。
所在地 : 〒368-0072 埼玉県横瀬町横瀬879
以上が、武甲山 御嶽神社へ参拝 の記録です。
近いうちに、もう一度行きたいです。
そして涼しい季節にもう一度、
沢山のゴールデンレトリバーを確かめに行きたいです ♡
■ 追記
山頂トイレは使えないかも!!。
山頂のトイレは雨水を貯め、それを利用する仕組みになっているため、
貯水量が少ないと使用禁止になってしまいます。また、冬期は利用不可です。
トイレ情報は、ぶら~り横瀬のサイトhttp://www.yokoze.org/2013/05/2650/で
確認することが出来ます。
もしこのトイレが使用できないと、6時間近くトイレが使えないことになります。
ご注意くださいネ。
※ 武甲山に登る(3:白鳥神剣神社に参拝) に続きます。